2015年、前立腺癌密封小線源治療を希望して受診した患者を密封小線源治療に特化した小線源治療の専門外来医(年間約140例を行っている)に回さず、泌尿器科教授らが患者を取り込みました。
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その指示のもと、准教授が患者に小線源治療(手術)の経験を全く持たない事を患者に隠したまま、小線源の手術(弱い放射線を出す小さな線源シードを前立腺に挿入する)を2016年初頭に行おうと画策しました。

密封小線源治療の専門医は身を挺して学長に訴え、治療の経験を持たない泌尿器科・准教授が小線源手術を行うことを未然に防ぎました。

(この時点では学長命令で泌尿器科での小線源治療はできなくなりました)

しかし、小線源専門医が、学長に被害にあった患者への謝罪と、重大な倫理違反を働いた泌尿器科教授らの処分を提言すると ( 2016/ 5 )、大学と大学病院の態度は豹変していきます。

大学と大学病院は、小線源治療専門医を大学病院から排除することによって、20名余りの患者に行われた不当医療行為を隠匿しようとしています。

大学と大学病院は密封小線源治療の専門医の所属講座である「前立腺癌小線源治療学講座」の設置期限(寄附講座には設置期限があります)が期日になる為に小線源講座と治療を終了すると言っていますが、そもそも滋賀医科大にしても他の国公立医大の寄付講座は設置期限の更新ができると規約されています

滋賀医科大でもそのような規約(講座設置期限は更新出来る(改正日 H21/4/1版))でしたが、この事件を受けて講座設置期限が更新できないように規約が書き換えられています(改正日 H29/7/27)

大学病院側は平成31年7月から泌尿器科で「標準的」小線源治療(手術)を開始するなどと言ってます。

さて、標準的な小線源治療っていったいなんなのでしょうね?

現在滋賀医科大で行われてる小線源外来の(小線源治療学講座)の治療は 2005年から開始されました。

そして、2008年に米国マウントサイナイ大学のストーン教授の指導を受け、その方式を発展させる形で小線源外来のメソッド(手法)が確立しました。
その治療成績は高リスク患者であっても5年非再発率が95%と比類なきものです。

大学病院もそのことを高く評価し、前立腺癌の最先端を行く治療であると大学病院自らがが編集した「滋賀医科大病院の最新治療が分かる本」に掲載しています。

そんな優秀な医師と治療法を排除しなければならない理由とは、先に述べた通り不当な治療の隠匿が目的なのであり、小線源治学療講座の理不尽な終了と表裏一体のものであることは明白といえるでしょう。